
挨拶文章は まとめておく べきだった
父の葬儀で、喪主として挨拶をしなければならなかった。担当者から「あまり難しく考えなくてもいいですよ。ご不安でしたらマニュアルもあります。せいぜい3、4分位で」といわれた。
「マニュアルは要りません!」
私は父親に逆らい、東京に飛び出し15年も帰郷していませんでした。逆らっても逆らっても根気よく私に接してくれていた父に負い目がありました。
10年前都内で理髪店を開業できました。父の喜んでくれた顔が忘れられません。感謝の気持ちを話したかった。
「本日はご多用中にもかかわらず、父の葬儀にご参集いただきまことに......」から始まり、温厚で優しかった等々、とりとめのないことを延々と話続け、となりの姉に袖を引っ張って貰わなければもっと話し続けたかも知れません。
最後に一礼をした時、父への思いを前夜の内に纏めておくべきだったと、つくづく思った。
足立区 男性 46歳







